あいうえお経済
省エネを考えた住まいのリフォーム

「省エネ」や「エコロジー」なくしてリフォームなし!

リフォームは「省エネ」や「エコロジー」を基本に意味をなすものです

リフォームのきっかけは状況によりいろいろですが住まいの性能を高めてより快適な生活を求めるという点では共通課題です。 キッチンやトイレの設備の交換から壁や床などに手を加えたり、間取りを変更するような工事まで、種類は広範囲に及びます。 しかしどんな工事であれ「省エネ」や「エコロジー」を基本に考えることが快適な家作りになります。

室内と外との熱の出入りが少ない構造にして、冷暖房機器の効率を上げエネルギー消費を減らすには、断熱性の高い構造の窓やドアに替えたり、壁や床、天井・屋根を断熱化して対応します。 「省エネ」や「エコロジー」を取り込んだリフォームは、健康や経済等個人レベルの問題だけでなく地球環境の保全につながる大きなメリットがあります。

・断熱性、遮熱性、気密性を高め家全体を冷暖房すると、部屋ごとの温度差が少なくなり、急な温度変化によるカラダへの負担も減り、ヒートショックによる脳卒中などが起こりにくくなります。

・窓ガラスや家具の裏側、押入れの隅などに発生する結露が改善されカビやダニを防ぎ、アレルギーの予防に、更に家の土台や柱を腐食から守る為住まいの耐久性が高くなります。

・冷暖房効率がよいと、冷暖房費を節約することができ、二酸化炭素の排出量も大幅にカットされ地球温暖化対策に貢献できて、家計にも地球にもやさしい生活が送れるというわけです。

省エネコラム

結露なぜ起こる?

コップに冷たい水を注いだ時や冬の寒い日の窓ガラスに水滴が出来ます。これが結露といわれるもので、暖かく湿った空気が冷やされた場合に、空気中に含まれている水蒸気が水滴になる現象のことです。

カビやダニの発生の元となりアレルギーや喘息カーテンの原因となります。壁を汚し、やがて床や柱を腐らせて住まいの老朽化を、引き起こすことになるので、注意が必要です。結露が発生しやすい場所は、室内・外の温度差が大きい場所や、家具の裏側、押入れの隅など、空気が滞りやすいところです。

結露を防ぐには、室内の温度むらをなくすこと、そのためには開口部や床、壁、屋根、天井からの熱の出入りを防ぐ、湿った空気をためないよう、換気を十分に行うことです。水分の多い浴室やキッチンは特に気を付け水蒸気を早めに排出するようにすることです。

断熱材、遮熱材の種類

『遮熱』と『断熱』は似ていますが意味が違います。熱の伝わり方には伝導・対流・輻射(ふくしゃ)の3種類があります。

伝導とは温度の異なる二つの物体の接触面が温度を伝えあって、互いに同じ温度になろうとする性質です。熱い物に触れて感じるのは接触によって熱が伝導するからです。

対流とは空気の温度が不均一のため空気の流動が生ずる現象で、空気の流動によって物体は熱を受け取ることができます。ストーブ等で部屋が暖まるのはこの対流によります。

輻射とは暖められた物体は遠赤外線を放射します。それを吸収して物体が熱を受け取ることを言います。太陽と地球の間はほとんど真空で空気は無く対流は起りません。太陽と地球は接触もしてませんから伝導もありません。太陽の熱で暖められるのは輻射熱を受けているからです。

一般に熱の伝わる割合は 対流 15%、伝導 10%、輻射 75%といわれています。熱が移動する時には輻射の持つ割合が大きいことを考慮しなくてはなりません。

単に厚い断熱材(伝導を断ち切る)を使って内壁と外壁の間をさえぎっただけでは輻射による外壁から内壁に伝わる熱は防ぐ事が出来ないのです。2階やロフトルームにはこのことを十分に対策をすべきです。

家にたとえると、『伝導』を防ぐ為に熱が伝わって逃げにくい素材として断熱材を使います。『輻射』を防ぐため遮熱材を使い夏場には外気の温度を遮断して室温の上昇を防ぎ、冬場には室内の温度が外部に逃げて下降するのを防ぐのです。アルミ箔を貼り付けているのはこのためですが『遮熱』の重要性について見直すべきです。

無機繊維断熱材

ロックウール・グラスウールなど鉱石やガラス原料を溶かして繊維化したもので、断熱材の中でもっとも多く使用されている、ただし湿気を通しやすいので、防湿することが必要です。

発泡プラスチック断熱材

ポリスチレンフォーム板は、一つ一つの粒の中に気泡構造を持ったポリスチレンという断熱建材を板状に発泡成型したもの、薄くても高い断熱効果があり、外側に貼り付ける工法に適し、主に外壁などで使用されます。

発泡ウレタンは断熱材の中でもっとも優れた性能を持っている、熱伝導率が極めて低いガスを含み施工現場で直接吹き付けて使用するので、貼り付け工法や充填工法では難しい狭い場所でもすきまなく施工することができます。

木質繊維断熱材

セルロースファイバーなどは、木材を主原料とした木質繊維系の断熱材です。繊維と繊維の間の空気層が熱を遮断するほか、吸放湿性があります。施工現場で直接吹き込む工法に適しています。

動物性繊維断熱材

ウールは、その表面においては水をはじくすぐれた撥水性を持ち、内部は調湿機能のなる親水性を持つという極めてユニークな性質を持っています。

ウール繊維には、空気を閉じ込める小さな空間があり、周囲の湿度が高くなれば吸湿し、周囲の湿度が低くなれば放湿します。そのうえ発火しにくく延焼しずらい性質が評価され、ボーイングの飛行機、新幹線の内装材にも使われています。

また化学物質をしかりと吸着し空気を浄化し一回吸着すると再放出しないのが特徴です。30年以上も室内浄化能力が維持することが確かめられています。

遮熱塗料系

遮熱塗料とは、可視光・赤外波長域に高い反射率を示す無機酸化物を用いた、熱を反射する特殊セラミックによる熱反射効果と、中空構造を持つ断熱性を持つ特殊セラミックによる断熱効果で日射・気温差を二重に遮り、熱が侵入するのを低減させる塗料です。 塗料には、特定の色を多く反射するものがあり、熱線である赤外線を多く反射するメカニズムを利用した塗料を使用します。